2005-07-20から1日間の記事一覧

四半分ラップの水瓜届きけり

闇濃くばゆかしく揺れる大待宵

きのふは一つけふは二つの月見草

老い妻の三歩下りて菖蒲見る 河九月号

銀輪に梔の香をのせにけり

額の花四面楚歌とか言ふなかれ 河九月号

青すじあげは菖蒲の芯に紛れたり

むらさきの縮みて菖蒲濃紫

月見草気高き髭の光りけり

おおまつよひ芯の品よき長さかな

九分を食べメロンも食ふる幸せよ

しぼむ前おおまつよひを撮りにけり

沙羅双樹木肌光りて花残す

初穫りや特にみめ佳き茄子ふたつ

泰山木花満つ庁舎午後六時

トマト切る父の香りの流れけり

朝顔のフェンスに登る工事中

柿若葉ぽろっと忘れる事多し

清貧の庭に緋赤の薔薇開く

清貧の庭にぼうたんゆれてをり